以前作ったテストピースをMFT2024に出典しようと思っていましたが落ちてしまい、ネタバレにならないようMFT当日まで日本語検索で引っかからないために英語で書いてましたがもうその必要が無くなったしめんどくさいので今回からは日本語で
リブ組み立て
テストピース製作と同じく、曲率の大きなところは薄い板材のラミネートで治具上に組み立て、接着します。
以前は接着剤が溢れて取り外すときに型ごとぶっ壊れる事を危惧し、型の中で木口を接着し、取り外してからガセットを付けていましたが、外すときに接着が取れたりそもそも木口に接着剤を塗る作業が大変だったので、型の中でガセットを貼り付けられるようにしました。
木口接着の状態で型から外すと曲げている軸材の弾性で形が変わるという問題もあり、初めからガセットを付けていれば大丈夫かなと思いましたが、ガセットを付けてから外してもどのみち縦材が僅かに変形してしまうのであまり関係ありませんでした。
また、ガイドの木の配置も前回は何も考えていませんでしたが、今回は棒材にケガキする時になるべく邪魔にならないようにしています。
それと、見えにくいですが、棒の断面を見たときに木目が翼弦方向に来るように配置しています。棒の2面は木目が見えるシマシマ模様、もう2面はウロコのような光沢のある模様になっており、ウロコ面が治具上で天地側にあります。こっちの向きに配置すると、硬くなりますが脆くなります。ウロコが翼弦方向に来るように置くと、しなやかになり曲げ破壊に強くなります。リブは強度は全然余っていて、一方で変形されると空力性能に影響するだけでなくキャンバーが変わって想定以上のねじりが負荷されるなどして困るので、剛性を重視してこのような配置になっています。
棒材は木村バルサさんにお願いしました。納期を少しでも早くしたかったので注文時に比重のみ指定して木目は指定していなかったのですが、木目が断面に平行な柾目取りされた棒がたくさん入っていて当たりでした。
現在作業開始から2週間ほどですが、全体の2/3が組み上がっています。ただ、ここからエポキシ塗装や桁接着面の処理など面倒な作業がたくさん残っているので、翼アセンブリまではさらに1ヶ月ぐらいかかりそうです。これでもテストピースで何をやるかは分かっているので結構早くはなりましたが、いかんせん人が少ないので…果てしない反復作業に耐えられる精神力が飛行機作りには大切だと感じましたね